開催年月日
2015年2月5日(木)
開催場所
スカパーJSAT株式会社 経営会議室
出席者
(審議委員)
- 委員総数:
- 7名
- 出席委員数:
- 6名
- 審議委員長:
- 高畑 文雄
- 委 員:
- 藤原 洋
- 委 員:
- 逢坂 剛
- 委 員:
- 石井 苗子
- 委 員:
- 崔 洋一
- 委 員:
- 二宮 清純
(スカパーJSATグループ)
- 西山 茂樹
- (スカパーJSAT(株) 代表取締役執行役員会長)
- 高田 真治
- (スカパーJSAT(株) 代表取締役執行役員社長)
- 田中 晃
- (スカパーJSAT(株) 取締役執行役員専務 有料多チャンネル事業部門長)
- ((株)スカパー・エンターテイメント 代表取締役社長)
- 小牧 次郎
- (スカパーJSAT(株) 執行役員常務 有料多チャンネル事業部門 放送事業本部長)
- 米澤 稔
- ((株)スカパー・ブロードキャスティング 代表取締役社長)
- 森元 光一
- (スカパーJSAT(株) チャンネル運営部長)
- ((株)スカパー・エンターテイメント 取締役)
- 渡部 康弘
- (スカパーJSAT(株) チャンネル運営部 BSスカパー運営チーム チーム長)
- 大月 融
- (スカパーJSAT(株) チャンネル運営部 BSスカパー運営チーム アシスタントマネージャー)
- 赤松 勇介
- (スカパーJSAT(株) チャンネル運営部 BSスカパー運営チーム)
- 江原 晃子
- (スカパーJSAT(株) チャンネル運営部 BSスカパー運営チーム)
- 清野 正一郎
- (スカパーJSAT(株) チャンネル運営部 BSスカパー運営チーム)
審議番組① 「IBSA ブラインドサッカー世界選手権2014」
◆放送概要
放送日:2014年11月16日(日)~24日(月・祝)
放送チャンネル:BSスカパー!/スカチャン
- ブラインドサッカー日本代表試合のテレビ生中継は今回が初。
- 世界選手権の日本初開催となる大会。優勝国には、2016年リオ五輪の出場権が付与される。
- 日本代表戦を中心に中継。結果、日本戦は全5試合放送。
◆放送コンセプト
- スカパー!の障がい者スポーツ中継におけるコンセプトは以下の3点。
① 障がい者スポーツを福祉番組としてではなく注目に値するスポーツ中継番組として放送し、その競技の持つ魅力、面白さを伝える。
② 障がい者であるという事実を隠したり見て見ぬ振りをすることはなく、障がい者と正面から向き合いアスリートとしてリスペクトし放送する。まだ十分に認知されていない障がい者スポーツを日本に広めていくという使命感を持って取り組む。
③ この取り組みが私たちのブランディングの一助となって加入に貢献するコンテンツに育ち、5年後の東京各会場がたくさんの観客で埋め尽くされることを願い、放送を続けていく。 - ブラインドサッカーに特化していえば視覚障がい者のスポーツということで、「映像」および「音」をどのように伝えるか、に苦心した。
審議番組② 「チャンネル生回転TV Allザップ!」
◆放送概要
放送日:毎週月曜日~金曜日 18:00~20:45
放送チャンネル:BSスカパー!
◆放送コンセプト
- スカパー!で視聴できる多種多様なチャンネルを「ザッピング」して楽しむ、地上波では実現できない画期的な生情報番組。
- 「Allザップ」参加チャンネルは、TV:57ch ラジオ100ch。(2015/2現在)
- 画面を分割して、ザッピングする番組(1日8ch)とスタジオを同時に表示。
- BSスカパー!の役割のひとつである「多くのチャンネルを紹介して、多チャンネル放送の魅力を伝える」がある。BSスカパー!内で各番宣を放送するより、チャンネルが「現在」放送している番組をザッピングで、「生放送」で紹介しようという試み。
審議番組③ BSスカパー!オリジナルドラマ「破門(疫病神シリーズ)」第1話
◆放送概要
放送日:毎週金曜日 21:00~ (全8話)2015年1月9日(金)スタート
放送チャンネル:BSスカパー!
◆放送コンセプト
<BSスカパー!オリジナル連続ドラマの制作コンセプト>
- 地上波では放送しないドラマ(ジャンル、テーマ)
- 他チャンネルの編成と関係性が強いドラマ
上記2点を中心に、「話題性の喚起」「チャンネルのブランディング」「解約者防止」を目的とする作品を制作。
<「破門(疫病神シリーズ)」の制作ポイント>
- 「極道もの」というテーマ
→地上波ではほぼ扱わないが、BS/CSでは人気のジャンルに挑戦。 - 全出演者の大阪弁
→リアルさを重視し、あまり噛み砕きすぎない大阪弁を意識して制作。大阪弁になじみがないキャストについては現場でも方言監修をベタ付けしてイントネーションやニュアンスを確認。 - 大阪の空気感の演出
→ほとんどのシーンを大阪で撮影。ドラマ全編を通して、大阪の街並み、食などにこだわって撮影。 - アクションシーン
→ほぼ吹き替えなしで撮影。 - 大阪の飯シーン
→大阪観光局とともに「破門(疫病神シリーズ)」ロケ地飯マップを作成。 - 映像の質感
→撮影部、照明部ともに映画チームで撮影。映画テイストの映像の質感にこだわる。
審議委員よりご意見
■「IBSA ブラインドサッカー世界選手権2014」について
- スポーツ中継の臨場感をどのように伝えるか?が課題。特に、ブラインドサッカーは「音」の中継がポイントとなるが、健常者向けの中継を目指すか、(プレイヤーと同じ)視覚障がい者にも楽しめる中継にするか、で手法が異なる。
⇒今回は、視覚障がい者にも楽しめる中継を意識し、実況もなるべく多く(見えない部分を)言葉でおぎなった。その代わり、放送席を試合会場でなく東陽町スタジオに構えたため、(コーラー、ゴールキーパーの声等を拾えず)臨場感を出しにくい演出となった。 - 映像による臨場感を演出するためにも、ゴール付近にも(シュートシーンを押さえる)カメラを設置してほしかった。サッカーの醍醐味はやはりゴールシーンなので、そこを、映像・音声ともにゴール側(受け身側)からの臨場感あるシーンがあれば、競技を擬似体験することができる。
- 競技そのものの認知度向上、また観客への啓蒙(静かに観戦する、など)にも、スカパー!が継続的に取り組むことで一役買うことを望む。
- 将来的にパラリンピックのスポーツ中継を考える際にも、健常者向けの中継方法だけでなく、(プレイヤーと同じ)障がい者の方々にも楽しめる中継でなければ意味がない、マジョリティ向けの放送だけでは(これからは)だめなんだ、と改めて感じた。
■「チャンネル生回転TV Allザップ!」について
- ザッピングの楽しさを台本上意図的に提示してもよいと思う。心の中でイチオシ、ニオシと誰しもあるものを(番組内で上手に)見せられれば、と。またリアルタイムのザッピングなのに、ライブ感が薄い、収録でもいいのでは?という感じもする。
- 出演者に(その日のテーマについて)事前情報をきちんと与えて、ある程度答えられるように教育すべきでは?
- 画面分割のデザイン、またワイプの入り方などにもう少し工夫がほしい。
- ザッピングという手法で一番重要なのは「誰がザップするか」ということ。キャスティングにかかっている。結局その人に賛同するかということなので、そのキャスティングに、できるだけ面白い人、旬な人を選ぶよう知恵を絞ってほしい。
■BSスカパー!オリジナルドラマ「破門(疫病神シリーズ)」第1話
- 単純に面白く見させてもらった。成功の要因はキャラクターで決まるが、今回はW主演の2人が対照的な芝居をしていて、原作のキャラクターをよくつかんでいる。シナリオライターと監督の手柄だと思う。
- 直木賞、芥川賞は時代を反映している(作品に与えられる)という気がするが、その作品をいち早く映像化する、時代を先取りするというのがスカパー!らしいと思った。
- オリジナルドラマが新規視聴者獲得のきっかけとなるには、5年、10年という長期間の積み重ねが必要とのこと。そこでスカパー!が他社と差別化するには、こういった(地上波では放送しない)ジャンルに果敢にチャレンジしていってほしい。